69回お見合いした私が70回目で結婚できた方法

結婚を決意→挫折しまくり→70回目のお見合いで結婚の経緯です

はじめてのお見合い

こんにちは、さと子です。

 

朝起きて、準備も万端。

いよいよお見合いに向かいます。

 

お見合いは、だいたいターミナル駅直結のホテルラウンジでやることが多いです。

仲人さんがついて来てくれることもありますが、私は7割方一人で行きました。

 

ターミナル駅のホテルラウンジ、こんなことでもなければ足を踏み入れませんでした。

周囲を見回すと、あちらもこちらもそれらしき人達ばかり。

 

男性がこちらをチラチラ気にしながら通り過ぎていく。

おそらく本日お見合いをするお相手を探していらっしゃるのでしょう。

 

緊張してきました。

広いラウンジの中、たくさんの人達が行き交っています。

お相手のお顔は写真で拝見したとはいえ、この中から見つけられるのだろうか。

 

時間は待ち合わせの5分前。

そろそろいらっしゃるか……??

壁を背にしながらキョロキョロしだします。

 

「あのー」

声をかけられました。

 

私「はい!」

男性「花子さんですか?」

私「あ、すみません。違います」

男性「ああ、すみません間違えました!!」

 

そそくさと去って行かれる男性。

そうですよね、お相手を写真で見ただけで判別するのは難しい。

 

私も自信がありません。

 

ただでさえ、初対面の方に声をかけるなんて緊張するもの。

事前に連絡先が分かれば電話をかけるという手もあるが、お見合い前に連絡先は交換してはいけません。

 

なので、できるだけにこやかにしておりました。

目が合ったお相手には(たとえ違う人だなと思っても)笑顔で会釈。

少しでも、「この人がさと子かな?」と思った人が話しかけやすいように。

 

最初の方はできなかったですが、

回数を重ねるごとに私からお相手を確認しに行くこともありました。

お見合いのマニュアルには「お声がけは男性から」と書かれていたのですが、

別にお相手が分かればいいだけですからね。どっちでもいいです。

 

そしていよいよ訊かれました。

 

「さと子さんですか?」

「はい!」

 

43歳のお見合い相手。

写真で見るよりずっとお歳を召されているように見えました。

 

「よろしくお願いいたします」

お互い挨拶をした後、ホテルのラウンジに。

しかし、同じ目的の方々が集うラウンジ、大混雑。

順番待ちでした。

 

「どこか移動しましょうか」

「そうですね」

「このへん他のところ知ってます?僕あんまり来たことないんですよね」

「……あ、すみません。私もよくは知らなくて」

「へー。……どうしようかな」

 

どうしよう、どうしましょうの応酬です。

仕方なく駅から離れて、どこか空いているところはないかウロウロしました。

 

人が多い休日のターミナル駅前。

こちらに話を振ることもなく、ずんずん早足でお相手は歩いていきます。

頑張ってついて行きますが、慣れないヒールを履いているので、足が痛くなってきました。

 

そして、駅から離れたコーヒーチェーン店に空きがあり、やっと入ることができました。

 

この時点で、待ち合わせ時間から30分は経過していたでしょうか。

 

ガヤガヤとうるさい店内で、当たり障りのない会話をします。

「お仕事は?」「休みの日は何してる?」等でしょうか。

 

印象に残っている会話はひとつだけです。

 

「一人暮らしだって?」

「はい、そうです」

「女の子なのにたくましいねえ」

「……そうですか?」

「そうだよ、女の子が実家を出る時は結婚する時でしょ〜」

「……そういう人もいるんですね」

 

価値観が違うなあ。ジェネレーションギャップだろうか。

そう思って、会話も尽きてきた頃合いで席を立ちました。

 

お会計はきっちり割り勘でした。

奢られなくてよかった。そう思いました。

 

そしてターミナル駅まで戻り、お別れ。

 

家に帰って靴を脱いだ途端、どっと疲れて床に倒れ込みました。